施術毎の収支を見える化することの重要性とは?

クリニックでの全体の売上と支出の動きは理解されていますが、もう少し詳細に収支を確認できる帳票類があると今後、伸ばすべき施術の戦略が立てやすくなります。既に実施しているクリニックも多いかと思いますが、そのケーススタディーを一部ご紹介します。
今回の目的とは?
クリニックの施術・治療毎の売上と支出を算出することにより売上以上に施術毎の支出部分での削減の伸びしろがあることに気づきます。仕入れ卸の見直しや物品の代替品検討など支出削減点を明確にすること。そして、利益最大化のための各施術メニューのさらなる改善など見える化を図り優先順位付けが可能となります。
なぜ施術毎に必要なの?
施術毎の収支の見える化では、仕入れ費用、人件費、売上までの見える化が必要になります。この見える化は、かなり細かい数値でのデータ集計が行える仕組みが必要になります。この仕組みをクリニックで構築することにより漠然としていた利益最大化の新たな指標を持ち改善の質とスピードを高めることが可能となります。
どのような指標を作成するのか?
全てのドクター、スタッフにも共有を行うためスプレットシートで作成をしてます。内容としては、施術毎の月別の売上・収支報告を作成し、関係者へ全員参加型経営を目指しております。
下記の通り細かい数値を収集するために、GoogleWorkspaseを活用してデータを収集できるように調整を行い四半期ごとの数値を見える化して改善点と優先順位決めを行います。
下記の項目はあくまでも一部のご紹介となりますのでご了承願います。
施術毎の月別の売上・収支報告の一例
| ●●施術の売上・収支状況 | 2025/01 | 2025/02 | 2025/03 |
| ●●施術売上合計 | 4,780,300円 | ||
| ●●施術支出合計 | 2,987,640円 | ||
| ●●施術の利益合計 | 1,792,660円 | ||
| 1.当月使用した医薬品仕入れ合計 | |||
| 2.人件費合計(各担当の勤務時間数から算出) | ●●●●円 | ||
| (1)常勤医師 | ●●円 | ||
| (2)非常勤医師 | ●●円 | ||
| (3)看護師 | ●●円 | ||
| (4)検査技師 | ●●円 | ||
| (5)受付・カウンセラー | ●●円 | ||
| (6)その他人件費 | |||
| 3.販管費 | |||
| (1)Googleリスティング広告費 | ●●円 | ||
| (2)SNS広告費 | ●●円 | ||
| (3)その他広告費 | ●●円 | ||
| (4)配送費 | |||
| 5.固定費 | |||
| 費家賃+水道光熱費 | ●●円 | ||
| その他固定費 | ●●円 | ||
| 6その他費用 | ●●円 |
指標作成の抑えるべきポイントとは?
- 勤怠の状況や販管費などの細かい数値を収集するためGoogleWorkspaseを活用してデータを作成。
- 施術毎の収支状況を見える化するための薬剤利用状況、勤怠、広告費用、その他の情報も連携できるようデータを保存。
- 固定費は、全体の固定費を施術数で割り按分する。
- 四半期ごとの収支状況、そして、半年、年間での集計が行えるようスプレットシートを作成する。
- 前年対比など過去のデータをもとに今後の売上計画が立てられるよう年毎にスプレットシートを分ける。
導入の効果とは?
このような数値の見える化と関係者全員への共有を行うことでの効果についてポイントをお伝えします。

全てのドクター・スタッフ
参加型経営へのシフト
全てのドクター、スタッフにデータの共有を行い全員参加型経営を目指すことが可能になります。また、定例報告を開催して改善を行うPDCAの仕組みを整備できます。
施術毎の収支状況の把握と
今後の対策指標としてのデータ整備
施術毎の収支の見える化を行い、利益最大化の優先順を明確化することが重要です。仕入れ部分の削減が行えるのか?それとも施術費用の見直しを行うべきか?など施術毎の収支改善のポイントがより明確化します。


四半期毎の収支報告数値化
PDCAの仕組みを強化
施術毎の月別の売上・収支報告を作成し四半期ごとに改善点・優先順位を決め改善を行う仕組みを構築します。四半期ごとのクリニックの経営状況の把握と改善内容への落とし込み、各担当との認識合わせを行いPDCAをルーティン業務として定着が可能となります。
実施手順の流れ
- 必要なデータ保存状況の確認
- 過去のデータの整理、追加制作
- 必要なデータの新規作成。スプレットシート他での共有の準備
- 過去データと新規制作データのリアルタイム共有等の実施
- 作成データの数値の信憑性確認。決算報告書などの参照実施
- 各担当へのデータ入力方法の共有説明
- テスト運用の開始(約3〜4週間)
- 1ヶ月間の集計データの確認と院長、責任者への共有説明
- 報告書データフォーマット作成と共有
- 四半期での報告会の実施、PDCA化
まとめ
上記の通り、かなり面倒な作業や準備が必要となりますが、今後、3年間のクリニック経営を見据えて実施することの意義は大いにあります。クリニックの院長、経営者だけの経営ではなく、関わる全てのドクター・スタッフ参加型の経営へのシフトがこの整備により実現が見えてきます。収益が上がれば、全スタッフへの還元までも整備して取り組むことで建設的なクリニック経営のPDCA化を行うことが可能となります。
このような取り組みをアイラボでは全面支援いたします。お気軽にご相談ください。
よくあるご質問
- Q院内に部分的にデータは存在しますが、基盤となるデータがあまり無い状況です。そのような状況でも実施は可能ですか?
- A
はい。可能ですが、院内に存在しないデータは新規で作成する必要があります。部分的にあるデータ量にもよりますが、必要なデータを作成、共有する工数は状況に応じて異なりますのでご了承願います。
- Qドクター、看護師の時給や給料は、全スタッフには共有しないようにできますか?
- A
はい。可能です。入力するスプレットシートには、施術別にかかった工数による金額を算出するだけとなりますので、時給等の記載はございません。また、金額を非表示にすることも可能です。
- Qクリニックの経営状況の報告会は、1ヶ月毎に行ってます。四半期ごとではなく月毎での帳票作成は行えますか?
- A
はい。問題ありません。クリニックの報告会に応じた帳票のフォーマットを作成します。また、変更等は、スプレットシートが基本となるため、院内スタッフでも変更等は可能になります。
- Q定例報告のフォーマットは、カスタマイズ可能ですか?
- A
はい。可能です。ある程度のフォーマット形式は決まりますが、報告内容の変更やフォーマットの変更もクリニック毎に可能です。
- Q導入により他のクリニックでどのような効果がありましたか?
- A
クリニック経営を院長、経営者層だけではなく、全員参加型のクリニック経営になりつつあるクリニックは多くあります。やはり、経営が良くなった分をドクター・スタッフに還元する仕組みまでを構築することで効果は更に期待できます。
