予約システムの導入を検討する際、高額な初期費用や月額利用料、複雑な設定に頭を悩ませている経営者やドクターは少なくありません。特に、競合が多い都心部では、集患に費用をかけたい一方で、システムコストを抑える必要に迫られています。しかし、実は普段お使いのGoogleカレンダーといくつかの無料ツールを組み合わせるだけで、費用をかけずにWeb予約システムを構築できることをご存じでしょうか? 今回は、ITに詳しくないスタッフでも実践できる、Googleカレンダーを活用した予約システムの作り方を、具体的な手順とともに分かりやすく説明いたします。
高額な予約システムを導入する前に、
知っておくべきこととは?

一般的な予約システムは、便利な機能が揃っている一方で、月額数万円の費用や、システムに合わせた業務フローの見直しが必要になることがあります。特に、小規模な診療所・クリニックにとって、これらのコストは大きな負担となります。また、患者にとっては、新たに専用アプリをダウンロードしたり、会員登録したりする手間が、予約のハードルになることも考えられます。そのため、本格的なシステムを導入する前に、手軽に始められて費用対効果の高い方法を検討することが大切です。
Googleカレンダーで
予約システムは本当に作れるか?

はい、Googleカレンダーといくつかの無料ツールを組み合わせれば、Web上で予約を受け付ける十分なシステムを構築できます。具体的には、Googleが提供するGoogleフォームを使って予約情報を収集し、Googleカレンダーに自動で登録する仕組みを作ります。これにより、電話やメールでのやり取りを減らし、受付業務の効率を大幅に改善することができます。費用もほとんどかからず、日々のスケジュール管理と予約管理を一元化できるため、非常に便利な方法です。
実際にホームページと連動させるに
はどうすれば良いか?

この方法を実践する手順はとてもシンプルです。以下にステップ形式で解説いたします。
- Googleフォームで予約フォームを作成します。
患者に必要な情報(氏名、連絡先、希望日時など)を入力してもらうフォームを作成します。項目は自由にカスタマイズ可能です。 - フォームの回答をGoogleスプレッドシートに自動で連携します。
フォームの回答は自動的にスプレッドシートに記録されるため、データの管理が簡単になります。 - Google Apps Script(GAS)で自動登録の仕組みを構築します。
Google Apps Scriptというツールを使って、スプレッドシートに新しい回答が届いた際、Googleカレンダーに自動でイベントとして登録するスクリプトを記述します。これにより、手動でカレンダーに予約を入力する手間がなくなります。 - 作成したフォームをホームページに埋め込みます。
Googleフォームの「送信」メニューから「<>埋め込み」を選択し、生成されたHTMLコードをホームページに貼り付けるだけで、患者が直接予約できるフォームが完成します。
これらの手順を踏むことで、患者さんはホームページから手軽に予約ができ、病院・クリニック側はリアルタイムでカレンダーに反映された予約状況を確認することが可能になります。
この方法でどんなメリットがあるのか?

この簡易予約システムには、以下のようなメリットがあります。
- 大幅なシステム導入コストの削減
システムの初期費用や月額費用がほぼかからないため、経営コストを抑えることができます。 - 院内スタッフのDX化による業務効率化
電話やメールでの予約対応が減り、受付スタッフの業務負担が軽減されます。 - スケジュール管理・予約管理の一元化
日常のスケジュール管理と予約管理がGoogleカレンダー一つで完結するため、情報が散逸する心配がありません。 - 内製化での運用管理の実現。高い柔軟性
予約項目やデザインを自由にカスタマイズできるため、クリニックのニーズに合わせてシステムを最適化できます。
導入する上で注意すべき点は?

このシステムは便利ですが、完璧ではありません。特に以下の点に注意してください。
- リアルタイム性の限界
フォーム送信とカレンダー登録にはわずかなタイムラグが生じることがあります。 - ダブルブッキングのリスク
複数の患者さんがほぼ同時にフォームを送信した場合、まれにダブルブッキングが発生する可能性があります。これを避けるためには、Googleカレンダーの予約枠機能や、より高度な連携ツール(例:Calendly)の導入を検討することも一つの手です。 - セキュリティの確保
フォームで収集する個人情報は慎重に取り扱い、Googleのセキュリティ機能やプライバシー設定を適切に管理することが重要です。
まとめ
Googleカレンダーを活用したWeb予約システムは、特に小規模な病院やクリニックにとって、コストを抑えつつ業務効率化と患者の利便性向上を実現する有効な手段です。この方法は簡易的なものでもありますが、まずはこの仕組みを導入し、業務の様子を見ながら、より高度なシステムの導入を検討するのも良い経営判断につながります。データに基づいたスマートな経営の第一歩として、ぜひお試しください。
よくあるご質問
- Qこの方法は完全に無料ですか?
- A
基本的にGoogleフォーム、Googleカレンダー、Google Apps Scriptは無料で利用できます。ただし、Google Workspaceの有料プランをご利用の場合は、さらに高度な機能が利用できます。
- Q複数のドクターの予約管理は可能ですか?
- A
はい、可能です。ドクターごとにGoogleカレンダーを作成し、それぞれのカレンダーに予約を連携させることで、複数のドクターのスケジュールを一元管理できます。
- Q患者に自動で予約完了メールを送ることはできますか?
- A
はい、可能です。Google Apps Scriptの機能を活用すれば、フォーム送信後に自動で予約完了メールを送信する仕組みを構築できます。
- Q予約の変更やキャンセルはどのように管理しますか?
- A
変更やキャンセルの連絡があった場合は、手動でカレンダーのイベントを修正・削除する必要があります。フォームにその旨を記載しておくことで、患者さんからの連絡を促せます。
- Q予約の受付時間を制限することはできますか?
- A
はい、Googleフォームの入力項目設定で、時間帯をプルダウンリスト形式にするなどして、受付可能な時間を制限することができます。
動画での紹介
今回の動画は、病院・クリニックでも制作の際に役立つ動画をご紹介します。Googleカレンダーで予約システムを作成、予約情報をスプレッドシートに自動で反映する方法などの解説動画です。制作手順も分かりやすく説明されていますので、是非とも一度、ご確認ください。
